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ILuaObjectとは、通常Luaでは扱えない独自のオブジェクトをLua側からでも間接的に扱えるようにするためのインターフェイスです。 | ILuaObjectとは、通常Luaでは扱えない独自のオブジェクトをLua側からでも間接的に扱えるようにするためのインターフェイスです。 | ||
+ | ILuaObjectの実装クラスのインスタンスをLua側へ渡すことで、Lua側からは実装したメソッドを通してJava側のオブジェクトを操作することができます。 | ||
次の例では、MyObjectというJava側で作成したオブジェクトをILuaObjectを用いてLua側で扱えるようにしています。 | 次の例では、MyObjectというJava側で作成したオブジェクトをILuaObjectを用いてLua側で扱えるようにしています。 | ||
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=== ILuaObjectの引き渡し === | === ILuaObjectの引き渡し === | ||
− | + | ILuaObjectの実装クラスのインスタンスは、以下のようなメソッドでLua側へ渡すことができます。 | |
*'''IPeripheral.callMethod()'''の戻り値のObject[]の要素 | *'''IPeripheral.callMethod()'''の戻り値のObject[]の要素 | ||
*'''IComputerAccess.queueEvent()'''の引数のObject[]の要素 | *'''IComputerAccess.queueEvent()'''の引数のObject[]の要素 | ||
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=== Lua側での利用 === | === Lua側での利用 === | ||
− | + | ILuaObjectの実装クラスのインスタンスはテーブルに変換されてLua側へ渡されます。テーブルの要素はキーがメソッド名の文字列、値がそのメソッドを呼ぶための関数です。 | |
ここでは、上の例で実装した周辺機器を元に、ILuaObjectの実装部分に手を加えて解説します。 | ここでは、上の例で実装した周辺機器を元に、ILuaObjectの実装部分に手を加えて解説します。 |
2017年5月11日 (木) 23:32時点における最新版
この記事は"Minecraft Forge Universal 10.13.0.x~"及び"ComputerCraft 1.75~"を前提MODとしています。 |
ILuaObjectの利用[編集]
ILuaObjectを利用してJava側のオブジェクトをLua側から扱えるようにする方法について解説します。
- ILuaObjectの実装
- Lua側での利用
ILuaObjectの実装[編集]
ILuaObjectとは、通常Luaでは扱えない独自のオブジェクトをLua側からでも間接的に扱えるようにするためのインターフェイスです。 ILuaObjectの実装クラスのインスタンスをLua側へ渡すことで、Lua側からは実装したメソッドを通してJava側のオブジェクトを操作することができます。
次の例では、MyObjectというJava側で作成したオブジェクトをILuaObjectを用いてLua側で扱えるようにしています。
実装例(IPeripheral.callMethod()の戻り値でLua側へ渡す場合):
public class SamplePeripheral implements IPeripheral { @Override public String getType() { return "sample"; } @Override public String[] getMethodNames() { return new String[] { "createMyObject" } } @Override public Object[] callMethod(IComputerAccess computer, ILuaContext context, int method, Object[] arguments) throws LuaException, InterruptedException { switch (method) { case 0: // createMyObject MyObject myObject = new MyObject(); // ILuaObjectで扱うJava側のオブジェクトの例 return new Object[] { wrapMyObject(myObject) }; // myObjectをILuaObjectでラップしてLua側へ渡す } return null; } private ILuaObject wrapMyObject(final MyObject myObject) { // 匿名クラス内で利用するためにfinalにする return new ILuaObject() { @Override public String[] getMethodNames() { return new String[] { /* TODO: myObjectを扱うためのメソッド名の配列 */ }; } @Override public Object[] callMethod(ILuaContext context, int method, Object[] arguments) throws LuaException, InterruptedException { // TODO: myObjectを扱うための各メソッドの処理を実装 return null; } }; } /* 略 */ }
この例ではILuaObjectを匿名クラス(無名クラス)で実装しましたが、もちろん通常のクラスで実装しても構いません。
Java側のオブジェクトをLua側から扱うためのメソッドを ILuaObject.getMethodNames() 及び ILuaObject.callMethod() で実装します。
実装方法については IPeripheral.getMethodNames() 及び IPeripheral.callMethod() と同じなので、「周辺機器メソッドの追加」を参考にしてください。
ILuaObjectの引き渡し[編集]
ILuaObjectの実装クラスのインスタンスは、以下のようなメソッドでLua側へ渡すことができます。
- IPeripheral.callMethod()の戻り値のObject[]の要素
- IComputerAccess.queueEvent()の引数のObject[]の要素
- TurtleCommandResult.success()の引数のObject[]の要素
Lua側での利用[編集]
ILuaObjectの実装クラスのインスタンスはテーブルに変換されてLua側へ渡されます。テーブルの要素はキーがメソッド名の文字列、値がそのメソッドを呼ぶための関数です。
ここでは、上の例で実装した周辺機器を元に、ILuaObjectの実装部分に手を加えて解説します。
例えばJava側で以下のようにILuaObjectを実装した場合、
// Java: // ILuaObject.getMethodNames() @Override public String[] getMethodNames() { return new String[] { "getType", "getPos", "getName", "kill" }; }
Lua側では以下のようにメソッドを呼び出すことができます。
-- Lua: -- 周辺機器からILuaObjectを取得 local tSample = peripheral.find("sample") local tMyObject = tSample.createMyObject() -- 取得したILuaObjectのメソッド呼び出し tMyObject.getType() tMyObject.getPos() tMyObject.getName() tMyObject.kill()
Lua側でメソッドを呼び出した場合、Java側では実装したcallMethod()が呼び出されます。
// Java: // ILuaObject.callMethod() @Override public Object[] callMethod(ILuaContext context, int method, Object[] arguments) throws LuaException, InterruptedException { switch(method) { case 0: // getType の処理 case 1: // getPos の処理 case 2: // getName の処理 case 3: // kill の処理 } return null; }
以上の仕組みにより、Lua側から呼び出されたメソッドによって、Java側のオブジェクトを操作したり、値を返したりすることができます。